ケセドは「慈悲」「恩恵」「拡大」などを意味するセフィラであり、
神の愛や寛容さが現実世界へと流れ出す出発点とされる。
ここから流れ出した愛の力は、対となるゲブラーによって制限され、バランスを保たれる。
ケセドはその最初の拡大運動であり、宇宙にとっての“優しさの泉”である。
ニルス論における「緑(調和)」は、過去のこじれや滞りを解きほぐし、
再びなめらかに繋ぎ直していく“回復”の力。
ケセドの持つ「育み」「受容」のエネルギーは、
この調和の力と響き合う。
ケセドは、ただ優しいだけではない。
世界を整えるための、積極的な癒しのエネルギーである。
ニルス論で言うなら、それは「調和=再び進むための受容」であり、
過去と未来をつなぎ直す準備をする場でもある。
🌀 それは「癒しの前提となる肯定」。
相手を変えずに、ただ受け止める空間のあたたかさ。
ケセドは、現実に愛と寛容を流し出す慈悲の源泉。
ニルス論における緑(調和)と結びつくことで、
それはただの優しさではなく、“変化を受け入れるための力”として働く。
次回:ゲブラー(峻厳)× 紫(想像)へ。