補章:空間と時間 ── 意志と思考の交差が生む世界の次元 ──

ニルス論において、世界の構造は「力の交差」によって生まれます。中でも「空間」と「時間」という二つの根本的次元は、単なる物理的な枠組みではなく、より深いエネルギーの交わりによって生成されるものです。

本章では、「意志(黄)」と「思考(藍)」という二つの根源力が交差することで、「空間(萌)」と「時間(青)」という二つの次元がどのように生まれるかを明らかにしていきます。

🟡 黄(進む力)+ 🟣 藍(留まる力) → 🌱 萌(広がる力)

「進もうとする力」に「留まる力」が加わるとき、それは単なる前進ではなく、“今ここ”を中心とした放射へと変容します。進みながらも動かず、中心から外へ向かって広がる運動が生まれます。

これはまさに「空間」の原型です。空間とは、時間軸上の移動とは異なる、「同時性」や「共存」の概念です。

萌(祈願)は、このようにして生まれる力であり、音や波動、響きといった空間的広がりを帯びたものです。萌は空間の生成力であり、「祈る」という行為は、まさに今という点から世界に向けて響きを放つことでもあります。

🟣 藍(留まる力)+ 🟡 黄(進む力) → 🔵 青(整列する力)

逆に、「留まろうとする力」に「進む力」が加わるとき、そこには「連続する」という性質が生まれます。

停止した状態が、少しずつ進むという持続的変化へと移行し、秩序ある並び、つまり「時間の流れ」を形成します。

青(整列)はこの連続性の力であり、粒子や言葉、論理といった直線的構造を生み出します。時間は、流れの中に秩序を刻むものであり、青の持つ並びの力によって現れます。

🔄 萌と青──視点の違う対の存在

萌(広がる力)と青(整列する力)は、共に黄と藍の交差から生まれたものですが、その性質は正反対の方向性を持ちます。

それぞれは、まさに「空間」と「時間」の象徴であり、世界を構成する二つの基本的座標系を形作る力です。

🧭 まとめ:空間と時間の根は意志と思考にある

このように、空間も時間も、光から生まれた「意志」と「思考」の交差によって構築される“次元”であり、それ自体が力の結晶なのです。

ニルス論では、次元とは与えられたものではなく、生まれてくるもの──交わり、関係性、矢印によって生起するものであると考えています。空間と時間もまた、その一部なのです。